「キスで起こして。」春田なな、既刊3巻:禁じられた義弟との恋愛は可能か?

好きになんてなるわけない
だってこの弟は
私がいくら待っていたって
目覚めのキスなんてしてくれないでしょ?
そんな人好きになるなんて
それこそ呪いだ

親の再婚で同居することになって義弟に惚れてしまう。「りぼん」にしてはタイトルも筋書きも攻めていますね。ですが、春田なな先生の作品なので安心して読めます。主人公・絵南と一緒にキュンキュンできる王道の少女漫画作品です。

目次

【作品概要とあらすじ】春田なな「キスで起こして。」

『りぼん』2020年5月号~連載中

親の再婚で義理の弟・妹が出来た絵南(えな)。でも義弟の同級生・冬眞(とうま)は、「絶対俺のこと好きにならないでね?」と超塩対応。「生意気な弟を好きになんてならない…はず。」この出会いは運命? それとも禁断…!? 義姉弟ラブストーリー、はじまります!

やっぱり守ってくれる男の子が最強!

「キスで起こして。」を一言で説明すると、義弟・冬眞の過保護で思わせぶりな態度(しかも無自覚)に、どうしてもキュンとしてしまう…そんな姉・絵南の様子を描いた楽しいラブコメです。橘玲が言う通り、恋愛市場においては「男は競争し、女が選択する」と言われますが、やっぱり守ってくれる男の子がいいですよね。「キスで起こして」のコンセプトには家族愛もあります。守ってくれる頼もしさが、読んでいて安心感を与えてくれます。

恋とは呪いでもあり、変えられる運命でもある

自分が思い描く恋と現実には常にギャップが付き物。どんな人に好かれるかは選べませんし、自分が好きになった人がどんな人かも選べないからです。相手との関係についての制約条件や相手の性格・属性は変えられません。だから、恋とは呪いとも言えるかもしれません。

けど、呪われた運命を変えられるとしたら、自分の考え方と、行動だけ。「キスで起こして。」はときに迷いながらも、信じて突き進む主人公・絵南を応援したくなる物語に仕上がっています。私も難しい相手に挑んだことがあるので、絵南の前向きな姿には心打たれました。

冬眞 の素朴な言葉が胸を打つ

顔以上に、 冬眞 の素朴な言葉には惹かれるものがあります。読んでいて、絵南と一緒に思わずキュンとしてしまうくらいです。大仰でキザなセリフや名言よりも、ふとした生活・日常のなかで発せられる言葉が胸を打ちます。以下にまとめたとおり、言葉に起こしてみれば、普通のことしかいってません。

気を遣うっていうか、
普通、家族が大変そうだったら助けるだろ

普通だろ、
自分が大切な物をないがしろにされたら
誰だって嫌だよ

させねーよ
俺がずっと一緒にいる
離れんなよ

ちゃんと警戒しろってこと
俺が嫌なんだよ
日翔に絵南をとられるの

絵南がかわいくなかったら
心配なんかしねぇんだよ

お姉さんがかわいい格好して出かけていったからだよ

…いまのはちょっとだけキュンとしたかも

そうか、俺も今日は楽しかったな

傷つくってわかっていても
好きだって思うならもういくしかないんじゃない

なんかわかるような気がしたんだよな
近づきすぎて傷つくとか
失うかもっていう不安―
つまり、絵南のほうが可愛いよってこと?

昔も今も俺はどっか欠けてる
この先誰かをちゃんとを大事にできるか
自身が持てない……
以上「自分の気持ちを向き合え」と言われたので自己分析してみました

↑ねっ、普通のことしか言ってないでしょ?でも、その普通が特別で尊いんです。思いの外、真っ直ぐな気持ちをぶつけてくるので、無自覚・思わせぶりについついときめていしまう、「キスで起こして。」はそんな作品です。

まとめ

以上、「キスで起こして。」について簡単にその魅力を紹介してきました。明日には最新巻3巻が発売です。恋の呪いと運命に挑む絵南、守ってくれてふとした素朴な言葉も嬉しい義弟・冬眞の恋路、あなたも応援してみませんか?

試し読みは→こちら

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

シェア頂けると嬉しいです!よろしくお願いします!
  • URLをコピーしました!
目次